『ちーちゃんは悠久の向こう』 日日日

ちーちゃんは悠久の向こう (新風舎文庫)

ちーちゃんは悠久の向こう (新風舎文庫)


 最近若手作家ブームらしいじゃないすか。朝日新聞でもなんか取りあげられてたし。15歳とか13歳とか。
 というわけでまずは日日日を読む。
 この人はそんなやっと毛が生えたくらい若いわけではなくて今年で19?ってまあ若いね。っていう年齢なんだが同時期にがっぽり賞をひっさらったらしいということでオレのお眼鏡にかなったわけである。
 序盤は、ああ、まあ、うん、これはライトノベル的なものだよねえと鼻くそ穿りながら読んでいたんだが、話が展開するあたりから、ちょっと、これは、うまいかも、と思ったわけでして。リズムがいいのかな。
 まああれ、賞なんかとったりして出版されてるわけだからうまいのは当たり前で、特にここがすげえ、てなとこもオレにはよくわからないんで、なんだじゃあそこそこなんじゃねえか、ということになるんだけども、でもオレはどういうことか衝撃をうけてしまったようである。なんでだろう。若さへの嫉妬とか輝かしい未来への嫉妬とかなんか乾燥してきたのか老化してきたのか顔面に粉をふきはじめたオレのいざアンチエイジングな失われしものカムバックな日常が関係しているのだろうか。まあこのレベルを量産してるってのが何より脅威なんだけど(他のは読んでないから知らんのだが)。