『スズメバチ』

　テレ東。タイトルは『スズメバチ』。とくればＢ級パニックムービーに決まってるだろうが。
　なんらかのウイルスで突然変異した殺人スズメバチの大群が住民を襲う。
　きっとそういうものだろうと思って観たのだがまるきし違った。
　倉庫にノートパソコンを盗みに入った窃盗グループ。そこへ大物囚人を護送中、囚人の仲間に襲撃を受けたテロ対策チームが逃げ込んでくる。圧倒的な人数で倉庫を包囲され脱出も外部への連絡も不可能。窃盗グループとテロ対策チーム、そこに倉庫の警備員も加わってともに立ち向かう。
　そんな内容だった。
　えーと、スズメバチはどこへ？

　冒頭を見逃したのでいまいち流れが不明なのだけど、画面からしてアメリカ映画ではなさそうだな、フランスあたりかなと思っていたら『Taxi』のイカレドライバー、サミー・ナセリが出ていたのでフランス確定。やっぱり国に共通する個性ってのはあるもんなんでしょうか。なんとなく『レオン』やらなんやらの薄暗さを思い出させる。

　お目当てのスズメバチと人間との死闘はなかったもののなかなか楽しめた。大爆発とかロケット砲による爆破とかそういう無駄に派手な要素がないところがフランスらしいっちゃらしいのだろうか。よく知らんけど。殺されちゃう奴も幾分地味に死んでいくし。まあ銃撃戦はバリバリ撃ちまくっているわけでこれはもしかして大作なのかもしれなくて普通に楽しめる映画なのだけど、問題は画面が暗すぎて驚きたい（驚かせたい）ところで驚けないということかしら。生首ってことでいいのかねアレは。