パイレーツ・オブ・カリビアン

docta2004-02-27

各映画雑誌などを読むと、人気アクターのトップにジョニー・デップがいて(どうも初のトップらしい)2位にオーランド・ブルームがいて、アクトレスの2位だっけ?かにキーラ・ナイトレイがいる。
これはつまり「パイレーツ・オブ・カリビアン」の影響である。「パイレーツ・オブ・カリビアン」って人気あるじゃん。
と、そういう記事が載っている。
なんでだ、というのがそれを見た最初の感想だが、あーでもこういうのって、作品の出来とは関係ないもんなんだな、ということで落ち着く。
この映画は、大人が観るもんじゃない。
一体どの部分に魅力を感じればいいのだろうか、という程全てが中途半端で、アドベンチャーのくせに抑揚がほとんどない。クライマックスにそれまでの薄さを帳消しにするようなアクションがあるのか、とわずかに期待していたんだけど、その期待はあっさり裏切られた。一言で云うならば、しょぼい。まあディズニー映画なんだから子供向けに作ってあるんだろうけど、それにしてもなんとも安いお話だ。CGなんか立派で金はかかってるんだどうけど。ほんとにほんとに子供向けなんだろう。アイドル映画とかを喜んで観る年代のもっと下。砂場とかで遊んじゃう、「わーい」とか言ってそうな子供向け。はたして実際に「わーい」などと言う子供がいるのかどうかはわからないが、それくらいうぶじゃないとこの映画は楽しめないということだ。いまさらCGでなにをやってくれようが驚かないし、美男美女が出ていようがそんなもんに2時間も興奮してられない。これを作った大人がいるということを思うとちょっとした衝撃を感じる。テレ東の深夜でやっているようなアニメを作っている大人については、共感とまではいかないが、そういう情熱があるんだ、ということは理解できるのだが、この映画はどういった情熱でもって出来上がったのかよくわからない。童話やなんかには、よくよく考えると時には残酷ともいえるほどのメッセージがあったりするけど、この作品にはなにがあるんだろうか。もしかして、そんなものはなんにもないんだよ、というそら恐ろしい現実を伝えたかったんだろうか。