岡ちゃんトルシエジーコジーコ ロベカルロナウドフィーゴフィーゴ

docta2003-11-29

連日「ハルカリベーコン」。
これほど繰り返し同じ音楽を聴くというのは最近ではなかなかないことで、一時期の一割ほどにまで減退してしまったであろう音楽に対する興味が再生しそうな感じだが、どうなることやら。
何度も聴いて思ったのは、完璧だ、ということ。まあ僕は何も分析しないし分析する力もないにもかかわらず簡単に「完璧」という言葉を使いたがるので信用できないのだが、その「完璧」という言葉がどれほどのものを指しているのかという判断のために例を挙げるとすると、イズミカワソラの「浮かれビート 地下1階」を聴いた時もそう思った。が例えのほうがマイナだろうから誰の理解も助けはしない。けどまあいい。なんと云うか、望ましいものが破綻なくバランスよく構成されている、という浅い意味しか持っていないので重く受け止めないよう注意するように。それでも高い水準で、破綻なくバランスがいい、という音楽(CD)は僕はそう知らないから(僕が無教養だという理由が大きい)貴重なものには違いないのだ。(もちろんバランスが多少崩れていてもそれぞれの楽曲に力があり心を揺さぶるものもあるし、そういうのにこそ愛着をもつこともあるが、ここで「完璧」と云うのはアルバムとしてのまとまりのこと。なのでどっちが良い悪いということは一概には云えない。)
しかしこう書いていて改めて、ずるいな、と思う。粗探しが趣味化している意地の悪い僕にして、粗を見つけられない。というか粗なんてこのアルバムには存在しないのだ。声は細いし、リズムにしっかりノッテいないんじゃないか、そこの音程それでいいのか、という引っかかりは確かにあるんだけどそんなことまるで問題じゃない。感じられるのは、突き詰めるという苦痛を伴うような意思ではなくて、自然に、楽しくやれればいい、だってまだ若いんだもん、という無邪気さなのだ(それが望まれたものなのか望んだものなのかは知らないけど)。その前提を突きつけられてしまっては、若いんだもんとはもう云っていられず、無邪気さもとうに失ってしまった僕に、どこをどうこき下ろせばいいというのか(気張って歌い上げるようなアーティスト然とした奴らなら、A-muro,A-yuも皆同様で、そらきたとばかりに突っ込みまくるんだが)。受け入れるか、わからないといって拒絶するかしかの二択しかない。で僕は今年一番の歓喜(やや大袈裟かも)とともに受け入れたのだ。というわけで「完璧」なのです。トラックも素晴らしいし、リリックも楽しいし。驚きだったのは、楽しいのは知っていたけど、ちゃんと寂しさを感じさせる楽曲があったということ。「Hello, Hello, Alone」と「続・真夜中のグランド」はマジ切ないっす。「続・真夜中のグランド」なんてラップなしで完全歌ってるんだけど、自然すぎるほど自然な2人の歌声が沁みる。「嗚呼ハルカリセンセーション」はリリック楽しすぎます。そんなわけで明日よりこのページはハルカリファンサイトに一新されるようです。されません。